中道ヨーガとは、体、呼吸、そして心を己自身で躾けて、

よりシンプルに、より穏やかに、そしてより豊かに生きる究極のメソッド。

長い歴史を持つヨーガ。

ハタヨーガの時代になり複雑多様化が進み、夥しい特殊テクニックが生まれ、

昨今のヨーガにおいては、解剖学的細分化、西洋医学的な傾向が著しい。

本来のシンプルさを失いかけているヨーガ。

それをリセットしたい、ヨーガの素晴らしさをもっと多くの人に伝えたい、そんな想いを抱き、中道ヨーガをスタートしました。

中道ヨーガは、古典ヨーガを基部に、ハタヨーガのアーサナをシンプルに組み合わせたメソッドです。

そしてそれらを同時に行うのが特徴。

例えば、アーサナ(座法)の際には、八支則の6つを同時に行う。

  1. アーサナ(坐法)-ポーズの実践
  2. プラーナヤーマ(調息)-細く長い、柔らかな呼吸、吐く息と吸う息の長さを一定にする
  3. プラティヤーハーラ(制感)-五感を制御して、感覚を内側に向ける
  4. ダーラナー(凝念、集中)-自分の呼吸、ポーズ、刹那に集中する
  5. ヤマ(禁戒) アヒンサー(非暴力)-アーサナ中は無理をしない
  6. ニヤマ(勧戒) サントーシャ(知足)-今の自分に満足する心を持つ、タパス(修行への専心)-努力する

 

アーサナ(坐法)、プラーナヤーマ(調息)を同時に行うのはもちろんのこと、

プラティヤーハーラ(制感)、ダーラナー(凝念、集中)、

ヤマ(禁戒)のアヒンサー(非暴力)、

そして、ニヤマ(勧戒)のサントーシャ(知足)とタパス(修行への専心)を同時に行います。

これらを同時に行うことで、心と体が切り離されることなく、感覚が制御され、

途切れることのない集中が起こり、心が本来あるべき場所、この刹那(体)に収まり、

深い集中、さらには瞑想状態が起こります。これが「動く瞑想」です。

アーサナ(座法)では、静(陰)から入り、動(陽)に抜け、さらに静(陰)に戻り、そして静中の動(陰のようで陽の要素)へ展開して、静(陰)で終わるスタイル。

静(陰)→動(陽)→静(陰)→静中の動(陰のようで陽の要素)→静(陰)

  1. はじめの静(陰):外側に向いた意識の制御、ゆったりとした動きで体を目覚めさる
  2. 動(陽):ダイナミックな立位のポーズで呼吸と体を温め集中力を高めながら体を強化する
  3. 静(陰):座位のポーズで体をより深く調整する
  4. 静中の動:ねじり、アームバランスで、呼吸を深め、体を強化する
  5. おわりの静(陰):体のクールダウン、動の瞑想で高まった集中力を静の瞑想で高め、瞑想へ昇華させる

中道ヨーガのプログラムは、基本的にこの法則に基づいてシンプルに構築されています。

またハタヨーガにある、シャット・カルマ(浄化法)、特殊な呼吸法、さらにマントラ(真言)などの、タントラ(密教、神秘主義)的要素のほとんどを取り除き、シンプルに体、呼吸、そして心を躾けていきます。