ムドラー
- ムドラー(Mudra)という語は、印、封印、宗教的な手のサイン(印契)などを意味している。このムドラーがハタヨーガの体系の中の一部の行法になった理由ははっきりしていないが、「秘密にしておくべき法」ということを示しているのではないかと思われる。このムドラーという行法は、クンダリニーを覚醒させて、いろいろな超能力を入手することを目的としている。
- ムドラーを大別すると5つ、ハスタ(手のムドラー)、マヤ(頭のムドラー)、カーヤ(体位のムドラー)、バンダ(締め付けのムドラー)、アダーラ(会陰のムドラー)であり、ハタヨーガ·プラディーピカーには21種のムドラーが収められている。
- 全き努力をもって、ブラフマンの扉の入り口に眠る、女神を目覚めされるべく、ムドラーのアビャーサ(反復実践)をすべきである。(3:5)
- マハームドラー、マハーバンダ、また、マハーヴェーダ、ケーチャリー、ウッディーヤーナ、ムーラバンダ、またジャーランダラと名づけられたバンダ、(3:6)
- ヴィパリータと名づけられた行法、ヴァジュローリー、シャクティチャーラナ、この10種類のムドラーは、実に、老いと死とを消滅させる。(3:7)